排水量型の船は 速度を上げるほど 大きな波を立てるようになって燃料効率は悪くなり,速度を下げるほど 波は小さくなって燃料効率は良くなる。
右から走る船は 海上保安庁の巡視艇で 多分 十七,八ノット。
残すウェーキ(引き波)は 船の大きさに比べると 相当に大きい。
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荒れた海面でも出動せねばならぬ 巡視艇は排水量型でなければならない。
もちろん それなりのスピードも出ねば 大事な職務は果たせない。
相当に荒れた海を それなりのスピードで現地に向かい 市民の救助に当たる・・・そのために安くもない税金を払っているので 荒天に強い救助艇を持つ事は大賛成だ。
・・が・・平時(緊急事態ではない時)には ゆっくりと走るがよろしかろう。
ゆっくり見回ってこそのパトロールで,小型船がびっくりするほどの波を立ててまで急ぐ必要はないのではないか?
”戦闘能力のある鷹(たか)は(イザの時の為に)普段は爪を隠す” ように 悠然と走る船が 緊急事態には
”荒波(あらなみ)を蹴(け)立てて 高速で・・”
の方が 格好がイイ。
周(まわり)りのヨット乗りの間で 近くで出会いたくない船の話しになると 必ず何番目かに巡視艇が出て来る。
その職務の特殊性もあろうが 残すウェーキの大きさも リスト上位の要因だ。